いつまでも働き続けられる環境を目指して! ティーガイアが在宅勤務制度を導入した理由-前編-

いつまでも働き続けられる環境を目指して! ティーガイアが在宅勤務制度を導入した理由-前編-

2019年8月22日
編集部

今や私たちの暮らしに欠かせない存在となった携帯電話やインターネット。最近では、生活を便利にするためのツールとしてだけではなく、働き方改革として業務効率化や新しい働き方を実現するためのツールとしても、注目を浴びてきていますね。今回は、それらのツールの代理店として、日本全国に店舗を展開するティーガイアの在宅勤務制度を取材してきました。


お話を伺ったのは、人事・総務部人材マネジメントチームの笠原さんとモバイル第二事業部門モバイル第二事業戦略部の菅井さん。二人とも、仕事をしながら小さなお子さんの育児に奮闘中のワーキングママです。前編では、人事・総務部の笠原さんに、在宅勤務制度の導入についてお伺いしました。

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人事総務部の笠原さん。昨年2回目の育休から復職し、仕事と育児の両立に励んでいる

在宅勤務制度を導入したきっかけは?

──今日はよろしくお願いします。笠原さんは、普段どのようなお仕事を担当していますか?

笠原さん:人事・総務部の人財活用を担当しているチームに所属しており、社員が自分で中長期的なキャリアを考えるためのキャリアアセスメント制度や、新入社員のローテーション計画などを担当しています。

また、私は2018年の4月に2回目の育休から復職したのですが、そのタイミングで働き方改革の一環として在宅勤務制度の導入プロジェクトを担当することになりました。主に制度を利用するのは育児・介護中の社員と想定していたので、人事として制度面を考えるだけでなく、自分自身の育児経験から制度を利用する側の気持ちも合わせ持ちながら取り組みました。

──2018年10月から在宅勤務制度を開始したとのことですが、制度の導入以前にはどのような課題がありましたか?

笠原さん:まず、社員がいつまでも働き続けられる環境をつくろうという想いが根本にありました。育児や介護など、自分や周りの環境の変化によって、仕事を続けられなくなったり、優秀な人財が離れたりすることを防ぎたかった。そのために、ワークライフバランスの向上や離職率の低下のために、全社を挙げて取り組んでいこうという流れがありました。

導入前の課題としては、主に2つありました。1つ目は「どの層をターゲットに在宅勤務を導入するか?」ということ。弊社は販売職が多いので、物理的に在宅勤務が向いていない社員もたくさんいるんです。その中でどの層をターゲットにしていくのかという課題がありました。

2つ目は、「勤怠管理をどうするか?」。実際に在宅勤務制度を導入したとして、目に見える場所に社員がいない状態で勤怠管理をするということは、販売・営業の現場をのぞいてはこれまでにあまりありませんでした。在宅勤務制度があれば便利だろうと思う反面、管理をしっかりしなければ、社員が働きすぎてしまったり、反対に気が緩んでしまったりする可能性もでてきますよね。どうやって勤怠管理をしていくべきかをしっかり考える必要がありました。

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自身の育児体験も活かした制度作りを心掛けているが、導入前には課題も……。

──実際に、その課題はどのように解決しましたか?

1つ目のターゲットについては、人事・総務部内でも検討を重ねましたが、実際に店舗に立っているスタッフへの導入は職務的にやはり難しいので、まずは育児や介護を必要とする事務系の社員をターゲットに導入をしました。

そして、このテスト結果をもとに育児・介護中以外でも導入できる層はいないかと再度検討しました。その中で、妊娠中の社員も対象にできないかという提案があったんです。確かに、妊娠中は通勤にも苦労するし、サポートが必要ですよね。そこで、妊娠中の社員も対象にしようとまとまりました。

2つ目の勤怠管理については、導入したリモートデスクトップ(外出先から会社のPCを操作できるサービスのこと)の機能のうち、自宅から利用する端末からも会社のパソコンを起動できる設定をオフにすることにしました。これで、在宅の社員が1度パソコンをシャットダウンしてしまえば、自分では再起動できないので、管理監督者が見えない環境での時間外労働を防ぐことができます。

また、念のため、在宅勤務者から管理者や自分が所属するチーム宛に「終わりました。確認してください」と連絡してもらって、管理者が在宅勤務者のパソコンの電源が切られているかも確認するようにしました。これで、勤怠管理というか、就労管理の点では解決できたかなと思います。

ティーガイアならでは!? 中古の携帯電話で自宅に内線を用意!

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在宅勤務制度の導入の課題は、「対象者の選定」と「就労管理」

──在宅勤務制度の導入に伴い、新しい社内ルールなどは作りましたか?

笠原さん:ルールとしては、基本は週に1日。でも、例えば子供のことで突発的な事情が発生する時もあると思うので、その場合は、所属している部署や上司に申請してもらい、現場の状況を見て判断してもらうことにしました。

いつ在宅勤務をするかについては、前日までに上司に報告することさえ守ってもらえれば、あとは本人に任せています。例えば、前の月に1ヵ月分のシフトを作って申請してもいいし、仕事の進み具合をみて月中に決めるというパターンもOKです。タスク管理さえできていれば、自由にして大丈夫なところかなと思うので、そこはあまりきついルールは作らず、部署に任せるようにしています。

──在宅勤務の場合、職場の人と顔を合わせないで仕事をすることになりますが、コミュニケーションをとるために工夫していることはありますか?

笠原さん:会社から配給している内線機を使っています。番号がついていない内線機なので、個人的に外線を受けることはできませんが、発信することはできるので、お客様に電話をかけることもできます。もちろん、内線同士の場合は、着信も発信も可能ですよ。

弊社は携帯電話を販売している関係で、会社にデータをオールリセットした中古端末が あるんですよね。このあたりは社内のシステム部署へ相談し、進めていきました。メールだと相手がいつ確認するかわからないし、内容によっては文章をつくるのに時間がかかることもあるので、リアルタイムで連絡できることはやっぱり便利ですよ。

あとは、チャットのサービスを導入しているので、業務開始や終了報告などはチームのチャットグループ宛てに連絡しています。

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