【連載】そんな夜に読みたい絵本 -第7回-「ちょっと立ち止まって一息つきたい夜に」

【連載】そんな夜に読みたい絵本 -第7回-「ちょっと立ち止まって一息つきたい夜に」

2019年8月27日
ナカセコ エミコ

今日も1日働いて、小説1冊、映画1本を見るほどの時間や元気はない。でも、このまま1日が終わるのもなんだかさみしい。そんなあなたへ、短い時間で読むことができて、1日の終わりを少し特別なものにしてくれる絵本をご紹介します。今夜の絵本は『COFFEE TIME』です。


第7回「ちょっと立ち止まって一息つきたい夜に」

第七回目のテーマは、「ちょっと立ち止まって一息つきたい夜に」です。

忙しい毎日の中で、なんだかモヤモヤしたり、迷いを感じたりしてしまうことはありませんか。そんなときは、ちょっと立ち止まって一息つくことも大切です。

01
『COFFEE TIME』 ナカセコ エミコ文/うのまみ絵

■憂鬱な朝は自分で小さな幸せを作り出す

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SNSに掲載する1行詩を再編集したメッセージ絵本

ナカセコ エミコ文/うのまみ絵『COFFEE TIME』 は、著者である私(ナカセコ)がインスタグラムで書き溜めてきた一行詩を再編集。優しいイラストを添えたメッセージ絵本です。

主人公は、都会で働く一人の女性。どんなに頑張っていたとしても、迷いや落ち込みというものは日々あるものです。

03
都会で働く一人の女性と優しい動物たちとの毎日。

大切なものに囲まれた優しい動物たちとの毎日の暮らしと、珈琲タイムを基点にさまざまな日常のシーンで心を切り替え、一歩前に進んでいく様子が描かれています。

04
主人公は、珈琲タイムを基点に心を切り替えて、前に進んでいく。

「とっておきの珈琲豆を挽く朝、小さな幸せを心に広げて、おはよう。」
2ページより引用

憂鬱な会議や作業が待っている朝は、起きるのも億劫になってしまうことがあります。だからこそ、少しだけ早起きして珈琲豆をミルで挽いてみる。漂う珈琲の香りが、少しだけ世界を柔らかくいいものにしてくれるような気がしませんか。

幸せは自分の手で作り上げる。そんな小さな決意を胸に秘めつつ、良い一日を始めたいものです。

■孤独な時間をじっくり味わう

05
たまにやってくる孤独な時間は……。

「孤独な時間は、心を熟成するとき。じっくり、きちんと味わうように。」
6ページより引用

たまの休日、一人で過ごす時間は、ときに寂しさを感じてしまうことがあります。しかし、忙しい日々の中で、静かに一人きりで過ごす時間は意外とあまりないものです。

だからこそ、自分の心と向き合いながら、日頃できないことをやってみる。じっくり内省するようなひと時にしたいですね。

■うまくいかないときは少し休んでみる

06
少し休んで、深呼吸。

「結果をもとめて、生き急ぎそうになる。肩の力を、ちょっとゆるめてみる。」
12ページより引用

世間の常識、周りの評価……。私たちの毎日はいろいろなものに、無意識のうちに縛られています。仕事でいえば、成果をあげなくてはならないと、肩に力が入ってしまうこともしばしば。

結果が思うように出ないそんな日は、ちょっとだけ手を止めて深呼吸。気分を変えてみるのも、大事なことでしょう。

07
きっと今日は、いい一日。

毎日、迷ったり悩んだりすることは山ほどあっても、それは努力しているからこそ。そんな日々の積み重ねは、きっといい一日であり、充実した人生になっていくのではないでしょうか。


01
『COFFEE TIME』

書影画像
タイトル:COFFEE TIME
著者:ナカセコ エミコ文/うのまみ絵
発行:FILAGE
定価:1,600円(税抜)


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執筆者プロフィール
profile

FILAGE(フィラージュ)代表。 書評家/絵本作家/ブックコーディネーター。女性のキャリア・ライフスタイルを中心とした書評と絵本の執筆、選書を行っている。「働く女性のための選書サービス」 “季節の本屋さん”を運営中。twitterInstagramも更新中。

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