【連載】元公務員ライターのノマド生活レポ ―第9回―「ノマドワーカーの健康管理とフリーランス向け保険事情って?」

2019年11月11日
新美友那

第9回 「ノマドワーカーの健康管理とフリーランス向け保険事情って?」 こんにちは、元公務員ライターの新美です。大卒後に約5年勤めた市役所を辞めてフリーライターに転職、3年目になりました。 この連載では、そんな異色の経歴を持つ私から見た「ノマドワーク」等の新しい働き方や、そんな働き方を目指す方に向けたメッセージを楽しくお伝えしていきます!


自由度が高くなるノマドワーカーの中には、家から出なくなりがちだったり、つい不摂生をして健康を害してしまう方もちらほら。特に企業に所属していないフリーのノマドワーカーだと、もしケガや病気で入院すると収入がなくなるおそれがあるので、健康管理はかなり重要です。今回は私がノマドワーカーとして気を付けている健康管理法や、加入している保険についてご紹介します。

ノマドワーカーも多少の風邪では休めない。自主的な健康管理は大切

s01
辛くなったら仮眠しながら仕事。猫が心配してくれます。

運の悪いことに、週の半ばに風邪をひきました……(笑)。締め切りに余裕があれば休むこともできますが、こういう時に限って締め切りも近く、パジャマのまま泣く泣く仕事をしています。先方に迷惑をかけないためにも体調管理、大事ですよね。

今回は、もしもの時に備えてノマドワーカーとして気を付けている健康管理のポイントや、フリーランスとして加入している保険をご紹介します。

ジムで筋トレをする・なるべく外に出る

s02
大学まで陸上部だったので、装備だけは立派です(笑)

まずケガや病気にはならないのが一番。フリーになってからは、通勤や決められた休み時間もないノマドワーカーになったので、健康管理に特に気を付けるようになりました。中でも公務員時代にはなかった心がけとして、深刻な運動不足を解消するため週2でジムに通いだしました。

特にノマドワーカーになりたての頃は、受注した案件を無事終わらせることに必死でした。家から出ない日が多かったり、出ても徒歩5分圏内だけだったり……ということがよくありました。そんな生活を毎日続けていると、ある日いつもの坂道ですぐに息切れするようになり、「これはまずい」とジムに通うように。

マシンを使った筋トレを1回につき30分ほどするだけなのですが、歩くのが明らかに楽になり気持ちもすっきりするので、気が付けば1年ほど通っています。他にも、外のカフェで作業したり、合間にスーパーへ買い出しに出かけたりと、なるべく外に出て運動量を増やすよう心がけています。

なるべく立つ・椅子に投資するようにして腰を保護

s03
キッチンカウンターの上で作業することも。

ノマドワーカーは窓口対応やコピー、オフィス内の届け物や会議室の移動などをする機会も少なく、長時間座りっぱなしになりがちです。長年ライターをしている先輩の中にも、「数年続けたあたりから腰を悪くした」と語る方がちらほら……。

一度腰を痛めると、それ以降の仕事はもちろん日常生活にも支障が出てきます。そうならないよう、仕事の切れ目に立ち上がって軽くストレッチしたり、人間工学に基づいた座りやすい椅子を買ったりと、腰を悪くしないよう対策しています。

他にも、座布団のように椅子の上に敷いて姿勢を良くする骨盤サポートシートや、運動しながら考える作業ができるステッパーも腰の保護におすすめです。家のキッチンのカウンターがちょうどいい高さなので、私はそこにPCを置いて、あえて立ったまま作業することもあります(笑)。

規則正しい生活をして睡眠時間を確保

s04
お腹に乗られて起きますが、下ろしてしっかり寝ます(笑)

ノマドワーカーやフレックス制度で働く方に起こりがちな問題として、好きな生活リズムで過ごした結果、昼夜逆転してしまうことです。私も、最初の1年目は徹夜をしたり、どうしてもやる気が起きずに夜書いたり……といったことがありました。

しかしそういう生活をしていると、免疫力が落ちて風邪をひきやすくなったり、精神面でも落ち込みやすくなったりして結果的に仕事にも悪影響が出てしまいました。モチベーション管理の意味も込めて、最近は「9時始業・13時昼休み・18時終業」というスケジュールで仕事をしています。

日中の生活リズムが整うと、睡眠時間も確保しやすくなるので日中の仕事の効率も上がります。毎日8時間は寝るようにしているので、6~7時間しか寝られなかった公務員時代と比べても、寝不足で辛い思いをすることはだいぶ減りました。

月2,000円程度で入院時の生活費を補償!フリーランス協会の所得補償制度

s05
画像はイメージです。

それでも万が一長期入院などで長く働けなくなった場合、フリーのノマドワーカーだと収入がなくなる可能性が高いので不安ですよね。そういう事態に備え、私はプロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会(以下、フリーランス協会)の所得補償制度に加入しています。

会社員の場合は、長期入院で働けなくなると傷病手当金として給料の約2/3が支給されたり、労災保険がおりて療養に関する費用を負担してくれたりしますよね。フリーランス協会の所得補償制度は、こうした傷病手当金や労災保険に代わって「ケガや病気による就業不能」を補償してくれる制度です。万が一ケガや病気で働けなくなった場合、所得の一定額を保険金として受け取れます。

私の場合、月々約1,900円で「所得補償プラン」に10口、「長期所得補償プラン」に2口加入しており、もし就業不能になった場合には、保険期間中であれば70歳まで月10万円の保険金を受け取れます。このように、フリーのノマドワーカーも会社員並の補償を受けられる制度が出てきているんです。


自由度が高い分、健康管理や保険選びも大事になってくるノマドワーカーの生活。自分で全てを管理するのは大変そうに見えるかもしれませんが、一度習慣にしてしまえば逆に健康的な生活を送れるのではないでしょうか。気になる健康管理法があった方は、ぜひ試してみてくださいね。

執筆者プロフィール
profile

プロフィール:1988年鹿児島生まれ、東京育ち、千葉在住。 法政大学卒業後、都内市役所に5年ほど勤めて退職。2017年からフリーライターに。編集・取材・講師・イベント登壇を主に行っています。趣味は、アニメ・漫画、美味しいもの巡り、珍しい焼酎を飲むこと、飼い猫と遊ぶこと。 Twitter: @inaka_free213

関連する読みもの