【連載】元公務員ライターのノマド生活レポ ―第7回―「海外ノマドのメリット・デメリット~タイ・バンコク編~」

【連載】元公務員ライターのノマド生活レポ ―第7回―「海外ノマドのメリット・デメリット~タイ・バンコク編~」

2019年10月4日
新美友那

第7回 「海外ノマドのメリット・デメリット~タイ・バンコク編~」 こんにちは、元公務員ライターの新美です。大卒後に約5年勤めた市役所を辞めてフリーライターに転職、3年目になりました。 この連載では、そんな異色の経歴を持つ私から見た「ノマドワーク」等の新しい働き方や、そんな働き方を目指す方に向けたメッセージを楽しくお伝えしていきます!


前回は、海外移住をしたい理由や「お試し移住」にタイを選んだ理由などをお伝えしました。今回は、約1週間タイでノマドワークをしてみて感じた「海外ノマドのメリット・デメリット」をご紹介します。

メリット

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英語は単語でも通じますが、指さすだけでOKな親切なお店も。

■日本との時差が2時間しかない

タイは、日本との時差が2時間しかありません。日本時間の9時はタイ時間の7時にあたるので、10時始業のクライアントに合わせるなら、8時に稼働を開始すれば間に合います。

時差が大きいと、すぐ連絡を取りたいと思っても相手の国が夜だったり、逆に急ぎの連絡がこちらの深夜に来ていたりとすれ違ってしまう可能性がありますが、タイならその心配はほぼありません。日本の友人・家族との連絡も取りやすく、LINE通話が使えるのでプライベートの電話もしやすかったです。

■物価が安く仕事に追われない

タイの物価は日本の物価の約1/3。一食100円台でお腹いっぱいになることも多々あります。清潔で安いゲストハウスもたくさんあり、個室を契約すれば長期滞在でも人の目をあまり気にせず暮らせそうでした。

私は8日間で4ヶ所に泊まり、そのうち3ヶ所はドミトリー(カーテン付きの二段ベッド)でしたが、いずれも女性専用エリアを予約し、カーテンの仕切りでプライベートも保たれていたので、1泊500円程度で不自由なく過ごせました。

ちなみに、海外転出届を出して移住する場合は、日本の税金は支払い不要になる場合もあります(詳しくは各自治体や省庁のHPをご確認ください)。前回「1ヶ月に約30,000円しか使わずに生活ができそう」と書きましたが、仮に倍の60,000円使ったとしても日本での生活よりかなりコストが下がりますよね。

タイへの税金の支払いや貯金を考えても、毎月15万円ほど稼いでいれば充分安心なのでは? と感じました。月15万円なら、「1週間頑張って働き残りの3週間は休む」といった働き方もできそうですよね。

■英語が通じるので生活にも困らない

海外ノマドであれば、日本人と日本語で仕事をするので仕事上で言葉の壁を感じることはありません。日常生活についても、中学生レベルの英語であれば通じることが多く、困ることはほとんどありませんでした。私の場合、欲しいものを指さしながら「This one!」でほとんど乗り切りました(笑)。

デメリット

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タイ名物のカオマンガイ。安くておいしいのですが、お腹を壊したとき焦りました(笑)

■誰かと日本語で話したくなる

私がタイにいたのは8日間だけでしたが、1人だったので終盤は猛烈に日本語で話したくなりました(笑)。毎日彼氏とLINE通話はしていたのですが、話したい時にいつでも話せるわけではないですし、土日に観光しても感動を共有できる人がいないのは少しさみしかったです(笑)。個人的には仕事のチームや、家族と一緒に移住するのが理想です。

■トラブルが起きた時の対応が不安

滞在中は、幸い大きなトラブルはありませんでしたが、チェックアウト後に忘れものに気付いてき宿に取りに帰った時は、かなり不安になりました。英語での言い回しを携帯で検索してその通り伝えたので何とかなりましたが、「もし携帯を落としていたら…」と思うと血の気が引きました(笑)。

海外旅行保険が自動付帯になっているクレジットカードは二枚持って行きましたが、もしもの時に病状や犯行状況を英語で伝えるのはかなり大変なので、定番の言い回しが載ったハンドブックなどは持っていたほうがいいかもしれません。

■緊急連絡先に電話が使いにくい

緊急連絡が必要になった場合、日本なら電話で連絡が取れますが、海外電話になるとお互い手間取ってしまいます。幸い必要な場面はありませんでしたが、かけ方も特殊で通話料金も高いので、「電話代わりにLINEの連絡先を交換しておく」「トラブルが起きないよう普段より丁寧に仕事をする」などの心がけが大事だと思います。

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猫が多かったのも個人的にはメリットでした(笑)。この子はゲストハウスの猫です。

タイでの海外ノマドは総合的にかなり魅力的な経験でした。長期滞在をすることを考えてもデメリットは少ないですし、生活コストが低いので、いざという時に日本にすぐ帰るための飛行機代さえあれば、かなり安心なのではないでしょうか。海外ノマドに興味のある方はぜひ参考にされてみてくださいね。

執筆者プロフィール
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プロフィール:1988年鹿児島生まれ、東京育ち、千葉在住。 法政大学卒業後、都内市役所に5年ほど勤めて退職。2017年からフリーライターに。編集・取材・講師・イベント登壇を主に行っています。趣味は、アニメ・漫画、美味しいもの巡り、珍しい焼酎を飲むこと、飼い猫と遊ぶこと。 Twitter: @inaka_free213

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